7月から10月まで台北市立美術館で開催されている、エドワード・ヤン回顧展。
9月の終わりにそれを知って、駆け込みで行ってきました。
エドワード・ヤンは、台湾の映画監督。
1980年代〜2000年頃に作品を発表し、台湾ニューシネマ(*)を牽引したひとりで
同監督作『ヤンヤン 夏の想い出』は、BBCが企画した「21世紀の偉大な映画ベスト100」で8位に選ばれるなど、世界的にも評価の高い監督。
展覧会のタイトルは『一一重構』
「ひとつひとつ再構築する」という意味であり、<一一>は『ヤンヤン 夏の想い出』の原題でもある。
3年の歳月をかけて研究を重ねたというこの回顧展は、タイトルにも想いがこもっている。
エドワード・ヤン作品はチャンスがあまりなくて、わたしはまだ『牯嶺街少年殺人事件』しか鑑賞できていない。
(この回顧展と同時に「國家電影及視聽文化中心」でも回顧展が行われていて、監督作が特別上映されている。知ったときにはもうチケットは完売していて、本当に悔しい)
そんなわたしが語るのもおこがましいのだけれど、会場に漂うエドワード・ヤン作品の空気感。
趣向が凝らされた展示方法は、『牯嶺街〜』を観たときに、こんな見せ方もあるんだ!と感動した演出を思い出す。
監督が映画を撮るうえで大切にしていた部分を、しっかり汲み取って丁寧に展示されていると感じられるし、見応えがあって大満足でした。
監督ファン・映画ファンはもちろん、アートや台湾やカルチャー好きなら、作品を観たことがなくてもきっと楽しめるはず。
鑑賞後は、美術館の目の前のACMEカフェで休憩。
日本では今年、エドワード・ヤン監督作の『エドワード・ヤンの恋愛時代』4Kレストア版が上映されている。
来週から一時帰国するので間に合えば観たいけれど、そろそろ上映終了かなぁ、、
TIPS
✔︎ (*)台湾ニューシネマとは、フランスにおけるヌーヴェルヴァーグのような、台湾映画界に新風を吹き込んだ映画運動。
✔︎ 一一重構の公式サイトはこちら。回顧展は10月22日まで‥!
✔︎ 台北市立美術館は、入館料がNT$30(約140円(2023年10月時点レート換算))なのも魅力的。美術館の詳細はこちらの記事に。
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